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武佐の広済寺さん“実如上人の親筆”

【鈴見橋→常盤橋】
3月3日の日曜日。広坂通りを歩いていて武佐の広済寺さんの“法宝物御忌”のポスターを見ました。武佐の広済寺さんは前にも“扇町”や“あかつき屋さん“のところでも書きましたが、ポスターには4時までとあり、先の会合を中座して、扇町まで早足に息を切らせて駆けつけました。


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市民が見つける金沢再発見

(広坂通りで見た広済寺のポスター)


前から500年位前に書かれたという“実如上人の親筆”と実如上人似の阿弥陀さんが、3月に開帳になることは聞いていたのですが、まさか2日3日の2日間限りとは知らず、ポスターを見た瞬間、一寸大げさですが、これを逃したら・・・と思い込んでしまいました。


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(武佐の広済寺)


その日は、蓮如上人と実如上人を追悼する法要が営まれ、同時に、お寺の宝物の開帳がありました。


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(白い布が掛かった実如上人の真筆)
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(実如上人の親筆、約500年前の書かれたもので、表具は約250年前とか・・。)


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(追悼法要)


武佐山広済寺は、近江から本山の別院尾山御坊(本源寺?)の看房職として、文亀元年(1501年)、本願寺第8世蓮如上人の命を受けた、聖徳太子の勅命によって創建せられという江州広済寺(近江八幡)の10代厳誓坊祐念の2男祐乗坊が金沢に派遣されたというお寺です。


(本願寺第9世実如上人の命を受けて金沢に一寺を建立したという説もあります。)


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(九世実如まで書かれた掛け軸)

当初、看坊の武佐山広済寺は、今の金沢城跡辺り(他説あり)に尾山御坊(本源寺?)の隣接地に在ったと思われますが、享禄4年(1531)の大小一揆(享禄の錯乱)を経て、天文15年(1546)に今の金沢城跡のところ金沢御堂が建立され、広済寺も本願寺の堂衆、門徒衆の宿所・詰所・番所と共に建てられたそうです。


それが金沢の町の始まりとされ、金沢御堂を巡る内寺内と、周辺に後町、南町などの外寺内で、寺内町が形成されていたといわれています。


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(法宝物御忌)

天正8年(1580)、佐久間盛政軍により金沢御堂は陥落します。その後、3代祐盛は内川郷の山中に難を避け、寛永17年(1640)の5代祐益の時、加賀藩3代藩主前田利常公から安江郷(現在の尾崎神社辺り)に寺領が与えられ、その後、今の扇町の地を賜り移転したといわれています。


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(天正15年(1587)には、嗣子がないことから、本願寺に求め 顕如上人の命で、安休房西周をその嗣子にしたと聞きます。安休は浅井久政(長政の父)の子にして徳川家の姻戚にあたるそうです。お寺には「葵の紋」が見られるのはそのためでしょうか?こんど行ったとき聞いてみましょう。)



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(中央のお軸は、実如上人に似せて描かれたという三方正面の阿弥陀如来)


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(一向一揆ゆかりの品)


武佐の広済寺さんのパンフレットによると、ご開帳の法宝物は、尾山御坊の御本尊で実如上人似といわれた左・右・前いずれから見ても正面という“三方正面の阿弥陀如来”の掛け軸、実如上人親筆の添書き、ほかに、加賀の守護だった富樫政親ゆかりの品、今も金沢城水手門外に残る尾山御坊の頃の伝説“おちよぼ井戸“の絵も描かれた掛け軸などなど・・・がありました。


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(おちよぼ井戸の図)
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(おちよぼ井戸図の掛け軸)


(おちよぼ井戸は、その昔、侍女“おちよぼ”が朝夕仏に供える水を汲んだという井戸で、“おちよぼ”は雲を呼び、雨を降らし、蛇体になって宝物にお参り来たという・・・。)


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(英語のパンフレット表)


武佐の広済寺さんには、日本語のモノクロのパンフレットがありますが、英語版はカラー刷りで日本語のものより立派です。聞くところによると、向かいに人気の金沢町家ゲストハウス「あかつき屋」があり、お泊りになる外国人のお客さまが、よくお寺にいらっしゃるので、檀家の人の協力でお作りになられたそうです。



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(三方正面の阿弥陀如来の掛け軸も刷られている英語のパンフレッット)


参考資料:武佐山広済寺のパンフレットなど


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