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金沢型”〆飾りづくり“

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【金沢市内】
もうすぐ12月。正月支度のお話です。東山の“ひがし茶屋街休憩館”は、藩政末期に建てられた金沢町家で、旧観音町通りにあり、道路に面した「店の間」では、度々、金沢観光ボランティアガイド「まいどさん」の有志が手弁当で“金沢らしい”遊や行事を実施していますが、12月は“〆飾りづくり“を企画しました。


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(店の間①)
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(店の間②)

正月の“〆飾りづくり”は、多少は機械化してはいますが、殆どの作業は手仕事で、9月から準備をし、今は追い込みの大忙しの時期ですが、無理をいって、仲間と市内のわら工芸師の越野さんに行き、作業の手順など、組み立ての基本的なことだけですが習に行きました。


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(〆飾りづくり)


イベントは、12月8日(土)に、東山の“ひがし茶屋街休憩館”の「店の間」を“〆飾りづくり”の作業場に見立てて、午後1時と3時の二回公開で作業をして、ご希望の方には自ら組み立てて頂こうと思っています。


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(ひがし茶屋街休憩館)

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(休憩館の説明板)


今回、“〆飾りづくり”を企画したので、正月飾りに関心を持つようになり、先日、行った長野の水引屋さんでは金沢のとは随分違うのに気づきました。以前は比べたこともなかったのですが、調べると石川県だけでも金沢型や微妙に違う小松型、加賀型、七尾型、など、他に種類の違うものもあることを知りました。


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(長野で見た〆飾り)


〆縄は、神聖な場所を表わすもので、稲藁(いなわら)でつくられ青いものが良いとされているそうです。お正月に飾る金沢型の“〆飾り“の素材も三重(みかさね)の稲藁(いなわら)で、長寿を願い親亀、子亀、孫亀の親子三代を表し、家内安全、五穀豊穣を祈り、目出た目出たを三つに重ね、邪神が内に入らないように、新年に玄関口に飾ります。


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(県内の〆飾りの見本)

石川県の“〆飾り”は、稲縄(いなわら)で作られた親子三代の亀に、橙、裏白(うらじろ)、ゆずり葉、藻、稲穂に御幣を付けて出来上がりですが、“裏白”を裏に向けるところや表に向けるところもあります。金沢型は裏向きで“御幣“は純白。他のところでは紅白のものや赤い水引を付いたもの、能登などではお宮さんの注連縄の小ぶりのものを飾るところもあるそうです。


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(〆飾りの取り付けを習う)


素材は何度もいいましたが稲藁(いなわら)です。今では、農業も機械化が進み、藁を短く刈るので、国内では殆んど稲藁(いなわら)が手の入らず、藁縄などは、外国産が多く使われているそうです。しかし越野さんでは、日本の神聖な場所に、外国産の稲藁(いなわら)では、ということなのでしょうか、自家栽培の国産“稲藁(いなわら)“を使っています。


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(国産稲藁で作った親子三代の亀型)

(因みに、金沢兼六園の雪吊り(ゆきづり)の縄も、大変苦労され、国産の藁縄をあちこちから集め、使用していると聞きます。)


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(裏白、藻、ゆすり葉、稲穂、亀の足など)

≪縁起物≫
橙(だいだい):家が代々(だいだい)繁栄し、長寿が続くように願う。
裏白:人間世界では、腹の白いことは良い。
ゆずり葉:家庭平和でお互いにゆずりあう仲の良さ。
藻:海藻は海の幸、沢山繁殖し、よく採れるように。
   (藻は海から刈り採ります。“モオ~カル”お金が儲かる。)
稲穂:五穀豊穣と満たされた食物への感謝と喜び。
御幣:光を表し、明るい年を迎える。


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(イベントのポスター)

●お知らせ
12月8日(土)は、午後1時と3時、金沢・東山“ひがし茶屋街休憩館”で≪金沢型〆飾りつくり≫をします。気軽のお立ち寄りください。


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(休憩館の座敷)


尚、当日は、昔の金沢で冬場、家の中で遊んだ“ぺった”や“おじゃみ”も用意します。


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