【浅野川大橋→小橋】
兼六園の“雪吊り(ゆきづり)”や長町の”コモ掛け“は、金沢の冬の風物詩として有名ですが、この時期、兼六園や長町だけではなく、金沢市内の公園や緑地や個人のお宅の庭、街路の雪吊りやコモ掛けの冬支度に入り植木屋さんは大忙しです。
(彦三緑地の土塀のコモ掛けと樹木の冬支度)
兼六園の雪吊りは、11月1日から始まりましたが、今年は天候不順で、毎年スタートの“唐崎の松”の作業が遅れヤキモキしまたが、今は、12月中旬まで続く作業も、大物はあらかた片づき、大勢の観光客を楽しませています。
(金沢の冬の風物詩といわれる兼六園の唐崎の松の雪吊り)
兼六園の“唐崎の松”などの雪吊りはTVや雑誌、新聞に取り上げられ、よく知られていますが、この時期、金沢の街中では、街路や緑地、お料理屋さんや個人のお宅などでも、雪吊りなどの冬支度が始まり、雨の中で作業をする植木職人をよく見かけます。
(雪吊り作業中・主計町)
主計町や母衣町・彦三界隈の冬支度もかなり進み、28日に行くと彦三緑地の土塀の“コモ掛け”がもう掛かっていました。
(街路の竹又吊り・主計町)
(昭和61年(1986)より金沢市が実施している、長町武家屋敷跡や彦三野坂家の“コモ掛け”は、毎年12月1日から作業が始まります。)
“コモ掛け”は、水分が浸透しやすい土で出来ている土塀の損傷を防ぐために冬場に取り付けられます。土塀に浸透した水分が、冷え込んだ夜に凍り、それが繰り返されると表面から剥がれ落ちるので、それを防ぐために、土塀に水や雪が付かないように、藁で作った特注のコモを掛けます。
(灯篭にコモ掛け)
特注のコモは、編み込みの藁を沢山使い、雨水や雪が掛からないように、幅は3m60cm、高さは1mという大きなものが作られます。それの上下を竹で押さえ、土塀の屋根の下から吊ってあります。
(彦三緑地・牡丹のコモ掛け)
取り外しは、3月の中頃。その間、コモは北陸の雨水や雪、過酷な冷え込みから土塀を守りますが、その風情が何とも雪の城下町らしさを醸し出しているとかで、雪吊りと共の冬の金沢を象徴する風物といわれています。
(街路の竹又吊り)
註:雪吊りと書いて、“ゆきづり“という、根拠は知りませんが、何でも昔、植木職人が
“ゆきづり”といったと聞きました。
・・・ゆきづりのひと・・・を連想したりして・・・