Quantcast
Channel: 市民が見つける金沢再発見
Viewing all articles
Browse latest Browse all 876

加賀藩のお宝―国宝雉の香炉と前田家の調度

$
0
0

【本多町・石川県立美術館】
あと一年で北陸新幹線が開業すると、多くの観光客が金沢に押し寄せるといわれていますが、そうしたお客様の多くは、石川、金沢の景観や歴史・文化、また、この地に住む人々の優しさ、きめ細かなおもてなし、そして洗練された工芸美術など加賀藩のお宝に、ある種の期待感を持っていらっしゃると思われます。



(石川県立美術館)


先日、観光ボランティアガイドの仲間55人と石川県立美術館で、国宝及び重要文化財の「雄雌の雉香炉」と「九谷焼コレクション」のレクチャーをして戴きました。というのも、観光ボランティアガイドの皆さんの中にも美術は難解でと美術館アレルギーという人もいて、美術館へは、道案内に留まる方や館内の展示についてあまり関心のない方もいて、美術館に「国宝」や「加賀藩のお宝」があることも忘れがちという事から美術館にお願しました。




(熱心な皆さんは30分も前から集る。)


参加人数が多かったので、「国宝雉香炉と九谷焼コレクション」と「前田育徳会尊經閣文庫分館」の2組に分け副館長と学芸員の方には2度にわたり、丁寧で分かり易い解説と美術館の利用方法まで約2時間教えて戴きました。私達のガイドはお客様のご要望でご案内するのが基本ですが、これからはお城や兼六園だけでなく加賀藩や前田家のお宝を聞かれたときは、怯むことなく石川県立美術館をお勧め出来るものと思います。




(国宝雉香炉)
http://ameblo.jp/kanazawa-saihakken/entry-10984267828.html


石川県の工芸美術は、藩政初期、前田家の武具の製造修理をする御細工所にはじまりますが、藩政が安定し平和な時代になると前田家の調度品や贈答品が作られるようになりました。



(金沢城菱櫓と五十間長屋)


(御細工所)
http://ameblo.jp/kanazawa-saihakken/entry-11585736675.html


加賀藩における工芸美術の保護育成政策は、歴史的な名作を生み、その伝統を継承する近現代の作家も数多く育ち今に至っていますが、それらの洗練された意匠や高度な技術を駆使した作品が多数を収集展示しているのが石川県立美術館です。現在は、それらの工芸作品の含め所蔵作品は3220件といわれています。



(加賀藩の梅鉢紋)


美術館ですから、収集展示は絵画や彫刻、工芸ですが、石川県立美術館の場合は、日本画、油彩画、彫刻は石川県にゆかりのある作家が中心で、何といってもメインは工芸で、加賀蒔絵などの大名道具や、古九谷から再興九谷までの九谷焼のコレクション、それに多くの人間国宝を中心とする伝統工芸作品が質、量とも多いことはよく知られています。



特の「国宝」が年中展示している公立美術館はここだけです。また、加賀藩前田家の前田育徳会尊經閣文庫の分館もあり、年に10回以上の企画展が開催されています。




(2014・1月28日北国新聞朝刊)


≪知っているとお徳です。≫
石川県立美術館では
コレクション展、入場料350円(65歳以上280円)・毎月第一月曜日 65歳以上無料。展示は、毎年11月には、県内の国宝の2作品ほか重要文化財集まります。
前田育徳会尊經閣文庫分館では、毎年6月、百万石まつりの時季は武具の展示を行なわれています。etc:



(兼六園の高さに合わせたという1階での建物についてのレクチャなど)


詳しくは石川県立美術館
http://www.ishibi.pref.ishikawa.jp/index_j.html .


Viewing all articles
Browse latest Browse all 876

Trending Articles