【金沢・武蔵ヶ辻金沢アートグミ】
Facebookの一番若い“友達”の菊谷達史氏の個展が、金沢アートグミで開催されています。
氏は昨年、金沢美大の大学院を修了した作家で、タイトルの「月」と「グレープフルーツ」は、時系列的にいうと「月」が先で、誰もが月が美しいと思うように、直感的に捉えた外部からの刺激を消化して表現するというもので、4年間の学部までのペイングスタイルで、「グレープフルーツ」は、大学院に進むにあたり、取り組んだアプローチだそうです。いずれも明日の作家菊谷達史へのプロセスに思えます。
(画像悪くてすみません。 3月9日までやってますので是非ご覧ください。)
現代アートは、私のようなシロウトには、何時までたっても良し悪しは分かりませんが、ワクワクする発見や、意味も分からないのに感動する作品に出会うこともあります。それでも“面白いか””好きか“”興味がわくか“ぐらい止まり、感じるだけで理解には遠く及びませんが、元気を貰っています。
それにしても、いつも若い人の作品を見せて戴き思うことは、作品もさることながら、彼等の情熱と勇気に感服するとともに不安と心配が募ります。というのも作家として立つということは、才能や根気や感性だけでどうにかなるような生易しい世界ではなさそうです。何にもお手伝いが出来ないのに・・・。勝手な老婆心ですが「見る前に跳ぶ」のような危なっかしさを感じてしまいます。
とはいっても、跳ばなければ何も始まらないのですから、しっかり見てから跳んでも遅くは無いように思います。幸いにもアーチストは、「見る」ことがすべてのスタートであり、科学者よりも観察の達人であるはずですから、よく見て、危険であるという感覚を忘れず、創造性、独自性、革新性を発揮して戴きたいものです。毒も必要かな・・・。
聡明な菊谷達史氏ですから、百も承知のことと思いますが、たまに顔を見るといつもテレて、冗談しがいいませんし、また何時会えるか分かりません。実は、半世紀も歳の離れたわたくし“友達”はシンパシーを感じていて、念を押したくなって書いてしまいました。最近、ある本を見ていて“ナ~ルホド“と思ったことを、受け売りですが簡単にして書き添えておきます。
≪アーチストは≫
1、社会的にはプー太郎であること自覚すべきだ
2、世界を意識し、買い手を絞り、攻めろ
3、売れない作品は価値無し、買い手の理解を勝ち取れ
4、才能より戦略、売れる戦略を立てろ
5、ただ描くだけではなく、世間の感覚を身に着けろ
6、買い手を知り、それに応じたサービス精神を発揮しろ
7、金銭感覚を磨け
アーチストとして生きるのは、才能などではなく「自覚と覚悟」である
とか・・・。
金沢美術工芸大学・北國銀行連携事業
第4回コーポレートアート展 菊谷達史個展
月とグレープフルーツ
2014年3月9日(日)まで
会場 金沢アートグミ(北國銀行武蔵ヶ辻支店3F)
開館 10:00~18:00 水曜定休 入場無料