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Channel: 市民が見つける金沢再発見
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第20回寺町サミットin上越①

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【上越市高田地区】
平成6 年(1994)に寺町を持つ市長が集まり「寺院群都市会議」が結成され、その第1回寺町サミットが金沢で開催されました。以後9都市が持ち回りで開催し20年。今年は10月24日と25日の2日日間、今回で4回目になる上越市が、親鸞聖人所縁の現在本堂が国の重要文化財に指定されている浄興寺で開催され、私も1年ぶりで参加させて戴きました。


(意見発表会)

上越市は昭和46年(1971)、直江津市と高田市が合併し、さらに平成の大合併で現在人口は20万人を超え新潟県第3位の都市です。今回の会場は、高田地区の66ヶ寺が連なる全国でも余り例のない景観と歴史的資産の残る寺町寺院群で、主会場は前掲の浄土真宗の浄興寺。昼食会場の日蓮宗の2寺院で、食事会場から浄興寺へ行く通りに連なる寺院も参詣出来るように手配がなされていました。





(寺町寺院群の参詣したお寺の一部)


今回、20回目を迎え「寺院群都市会議」及び実行委員会では、未来への展望を開くために「心の豊かさ」「生きることの誇りや知恵」といった新たな価値観を真剣に考え、行動するときと考え、寺町サミットin上越では、高田開府400年記念事業として、寺のあるまちの歴史と魅力を学び、寺院を活かしたまちづくりについて、次の100年に向けて共に考え次世代に伝え、引く継いでいく取り組みを推進いくということから、サブテーマ「寺のあるまちの歴史と魅力「学ぶ・伝える」まちづくり」とし、そのことについて事例発表、意見交換が行われました。



(浄興寺前でマスコットキャラクターてらぼーが出迎え)

(お弁当に高校生からのメッセージ)

今回の参加者は8都市350名。1日目は、「武士の家計簿」の作者で静岡文化芸術大学教授磯田道史氏の基調講演、8都市の住民団体の事例発表、磯田氏のコーディネーターで参加市長や各地の住民代表による意見交換会が行われ、寺のあるまちの歴史と魅力を発信し、次世代に伝えていくことに大切さを共有しました。



(高校生が企画に参加のお弁当と掛け紙)

(高校生の事例発表)

基調講演は、約40分間と短い時間にも関わらず、江戸初期の城下町とお寺の関係、ヨーロッパの都市と日本の城下町との違いを、視点を変えて、しかも誰でも知っている人物や土地を示しながら、分り易くお話戴き目から鱗が落ちたような、引っ掛かっていたことが、解けすっきりしたことも幾つかあり、もっともっと聞いてみたい素敵なお話でした。


(磯田道史氏)


(ヨーロッパの町は、聖堂を中心にその前に人が集まる広場があり、あくまでも聖なるものを中心にまちづくりがなされていること、そして、今日の民主主義に繋がる話。日本の城下町の中心は俗なる城で聖なる寺院はその防御のために配置されていること、それは信長が宣教師等から得た知識によるもので、それ以前の日本の町にも寺内町というお寺が中心に町が形成されていた処もあること、また、越中の高岡と越後の高田の関係等々、歴史の見方は、古文書にも書かれていない大所高所から見ることの大切さを改めて教わった気がしました。)


(事例発表)


事例発表では、上越市は高校生の力を借りながらサミットの準備をする事で生徒たちの寺への理解が深まった事例や小松市の廃寺が温泉を兼ね備えたコミュニティ施設に生まれ変わった事例など新たな取り組み、そして各地での寺院が従来持つ「人々が集い、学び、交流する」という機能の復活など、当初プランとして発表されていたことが、今ではプランではなく現実のこととして進められていることに感動を覚えました。



(交流会)


(一昨年(2012)の米沢での≪鷹山公の名言≫“生せは生る  成さねは生らぬ何事も  生らぬは人の 生さぬ生けり“が過ぎりました。)


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