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“YUKIZURI”

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【金沢・兼六園】
最近、能登七尾出身のお菓子作りの名人が作った“YUKIZURI“が有名になり、そのお陰で、よく問われて困っていた”ゆきつり“”ゆきづり“論争も、今も何故?と問われても”ゆきづり“と断定するしかありませんが、なんとなく決着が付きました。


市民が見つける金沢再発見
(おっと・・・曲芸まがい)


最近、出来立ての新しいお菓子に、金沢伝統の“冬の風物詩”の名称を教えて戴きました。一寸だらしない話ですが、何気に“ゆきつり”とか”ゆきづり“といっていて、改まって人に聞かれると、自信なげに迷いながら小声で”ゆきづり“と応えていました。兼六園に子どもの頃から通っていて何ともお恥ずかしい次第でした。

市民が見つける金沢再発見
(命綱は?)


そう今日は、お菓子ではなく雪吊り(ゆきづり)のお話です。兼六園の雪吊り(ゆきづり)です。その作業は、毎年11月1日に霞ヶ池に長い枝がせり出した「唐崎の松」から始まりますが、近年、11月1日は雨や風で一日延ばしにして、低木から初めていました。今年は青空も顔を出す好天に恵まれ大勢の観光客の見上げる中、芯柱から絶妙の縄捌きが披露されていました。



市民が見つける金沢再発見

(北国新聞夕刊11月1日のYUKZURIの記事)


披露といっても、見世物では有りません。高所での、あまりにも鮮やかな縄捌きは、見方によっては、曲芸のように見えるものですから、例年これを見るために旅の予定に組むという話を聞いたことがありますが、今日は、私も久しぶりに11月1日の雪吊り作業を見ることができました。


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(作業中)


雪吊り作業は、午前9時から始まったそうですが、私が行ったのは、午前11時。“唐崎の松”の5本の芯柱の内、1本は掛け終り、2本目の真っ最中でした。園内随一の枝ぶりを誇るこの松は、5本の芯柱に総数約800本の藁縄で枝を吊ります。


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(作業中)


(“唐崎の松 ”は、高さ9.0m、枝張り20.0m、幹周り2.6m ・芯柱はアテ丸太5本(最大高さ16.0m)・藁縄(荒縄)は、径6、8mmの縄を各芯柱に50~200本使用し、合計約800本になります。)

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(青空の下)

 
雪吊りは兼六園の5人の庭師が中心になり、業者も入って延べ約500人で作業にあたり、作業期間 は今日11月1日から12月中旬の予定で、取り外しは、来年の3月15日頃から約1週間掛けて取り外し、作業開始と逆で、“唐崎の松“が一番最後になります。


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(遠くから望遠で)


兼六園の雪吊りの種類と本数
種類                      本数
りんご吊り  (唐崎の松、巣篭りの松ほか)   54本
幹吊り    (根上の松、播州松はか)      60本
その他    (ツツジほか)           700ヶ所

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(多くの見物客)


使用材料
・藁縄: 径6,8mmの2種類使用 総重量4,000㎏
・芯柱 : アテ丸太、真竹

参考:以前に庭師のから聞いた話のメモなど


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