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Channel: 市民が見つける金沢再発見
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金沢人気質(かたぎ)③

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【金沢】
金沢の昔話を採集中に読んだ話ですが、他所からきた商人の話として「金沢人は、回りくどくて、何を言っているのかよく分からん」と言うのがありました。”お茶を飲みながら、天気の話から始まり、世間話をひとしきりしてからでないと、商談に入れないというのが原則“だったといいます。


(商人は、慎重で、石橋を叩いて、ゆっくり進める。渡らないこともあるとか・・・。)


(金沢の老舗の座敷)

そんな話や言い伝えなど、聞いた話や読んだ話ですが、その中で、私が金沢人らしいと思える幾つかを、誤解を恐れず?書き上げます。



(現存する昔の商家建物)


「波風立てない」
金沢の人は”嫌いと“ハッキリ言わなくて「好きじゃない」はまぁいいとしても「好きくない」と変な言い方をする人がいます。それでも波風はたちますがネ・・・。


「プライドが高く、本音を隠す」
顔は笑っていても、お腹の中は拒否していることもあります。その見分けは結構難しい・・・。



(金沢市内遠望1)


「見栄っ張り」
お金など財産ですが、持っていても、持っていない顔をする富山人。持っていなくても、持っているような顔をするのが金沢人だといわれています。


「消極的で革新を好まないが・・・」
自分たちが何かをするのではなく、上が何かをやってくれると自分たちが潤うという姿勢で、お手並み拝見と腕を組む。革新は好まれず、横着、いや保守的なのでしょう・・・。



(金沢市内遠望2)


「閉鎖的で排他的」
地域住民の連携は強い、それが閉鎖性に直結しているのか「世間体を気にする。会った時の外面(そとずら)はいいが、陰でコソコソと他人の悪口を言うのは好き」らしい、何時も面と向かっては論評しない・・・。


などなど、しかし、これらは金沢人だけの特徴とは言えないのかも・・・。



(五木寛之氏)


それから、以前にも書きましたが、金沢を象徴するような話として、五木寛之氏のエッセイにこんなのが有りました。要約すると、茶碗はお茶を飲むため、菓子も今川焼か追分だんごが一番うまいと思っていたが、金沢に住んでからは、茶碗も菓子も見るもの接するも一つ一つが、気になって仕方がなくなって、「金沢はいつの間にか、私を思いがけない地点まで、引きずり込んでしまった」といっています。



(主計町暗がり坂)


そして「金沢には、もし10年暮らしたら、自分は二度と金沢から離れない思い」
怖くなって金沢から逃げるために横浜にいくことにした。と言うようなことが書かれています。

また、知人から聞いた話にこんなのが有ります。「金沢は、ぬるま湯で動く気にならないくらい、居心地が良くて・・・嵌ってしまった。」と言うのです。



(五木氏が命名したあかり坂上)


そんなに「恐っそろしい!!」ところではないがやけどネ・・・。


浅の川暮色の文学碑
http://ameblo.jp/kanazawa-saihakken/entry-10791946378.html


(つづく)

参考文献:五木寛之著「五木寛之ブックマガジン秋号」 KKベストセラーズ 2005年11月8日


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