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重伝建地区「寺町台」①

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【野町1~3丁目、弥生1丁目、寺町3~5丁目の各一部】
金沢の寺町台は、日本有数の寺町として知られ、金沢の歴史を伝え、藩政期より変わらない町割りは今も多く残しています。一般的によく知られているのは、金沢の3寺院群のなかでもっとも規模が大きく、旧野田寺町(野田道)と旧泉寺町(鶴来道)には約70もの寺社が集まっています。しかし、金沢市内にある4つの「重要伝統的建造物群保存地区」のうち選定されたのは一番新しく平成24年12月28日です。
以下「重要伝統的建造物群保存地区」は“重伝建”と記します。



(寺町台寺院群・野町広小路から一番先の目に付く18mのケヤキ)


(重要伝統的建造物群保存地区は、日本の文化財保護法に規定する文化財種別の一つで、市町村が条例などで決定した伝統的建造物群保存地区のうち、国の規定に基づき、特に価値が高いものとして国が選定したものをいいます。平成27年(2015)2月現在、日本全国で43道府県89市町村の109地区が選定されています。)



(寺町台の案内板)


≪参考:金沢市の伝統的建造物群保存地区≫
東山ひがし重要伝統的建造物群保存地区(重伝建選定 平成13年11月14日)
主計町重要伝統的建造物群保存地区(重伝建選定 平成20年 6月 9日)
卯辰山麓重要伝統的建造物群保存地区(重伝建選定 平成23年11月29日)
寺町台重要伝統的建造物群保存地区(重伝建選定 平成24年12月28日)


最近、地元新聞に、知人が大写しになった寺町台の寺院に関するニュースが載っていました。今までの私の地域についての関心は、地元の小立野や東山地区にウエートが置かれ寺町台については、お寺や伝説など“点”でしか関心がなく、線や面といった全体で捉えたことはありませんでした。

(4月20日の北国新聞記事)


それが、この間ある企画で寺町について、考える機会を得たのと機を一にして、市内観光でご案内した方から重伝建の創成期のことが書かれた著作を戴いたこともあり、また、来年度の寺町サミットが金沢の寺町台で行われると聞き、重伝建としての寺町台を調べようと思うようになりました。



(昔の道しるべ・左野田道、右鶴来道)


今のところ調べるといっても上面だけですが、寺町台は重伝建に選定されて以来、活動は行政による寺社の調査や保存活動が主体だったそうですが、平成26年7月、天台真盛宗西方寺、法華宗承証寺、曹洞宗長久寺、日蓮宗妙法寺の僧侶有志が宗派を超え地域活性化に取り組む「寺町台寺活協議会」を発足し、寺院と地域住民という枠組みが整いつつあるといいます。


(西方寺)

(承証寺)

現在は4ヵ寺の参加ですが、にぎわい創出へ、毎月1回、持ち回りで朝市とセミナーを開催することを決め、音楽会開催など各寺独自の誘客策も進めていくことで、今後、4ヵ寺以外の寺院にも参加を呼び掛けていき地域の寺院間の連携を進め地域コミュニティーの活性化を図っていきたいそうです。



(長久寺)

(妙法寺)


具体的には、現在の寺町台は高齢化が進み、また、商店数が減少するなど空洞化が進むことから、寺町台寺活協議会では、買い物支援も目的に、毎月最終土曜日に各寺で順番に朝市を開催することにし、同時に医療や年金、食事管理などに関するセミナーを本堂で開き、住民が気軽に悩みを相談しに訪れる寺本来の役割も広めていくそうです。



(藩政期の寺町台寺院群)


一方、隣接する商店街の「寺町台商店会」は、平成14年4月1日より「寺町台商興会」と改め寺町1丁目から寺町3丁目までのお店や会社をまとめ活気の有る明るい商店街を目指しますが、後継者不足や時代の流れとともに店舗の廃業が進み、インターネットの情報によるとスタート当時129軒あった商店は半分ぐらいにまで減少しているそうです。




(寺町台の寺院群の1部)


これからは、このブログも「浅野川左岸そぞろ歩き」が「犀川左岸そぞろ歩き」になってしまいそうです。何時まで続くかは分りませんが、寺町に関して調べたこと、気付いたこと、加わったこと、そして寺院や歴史の事など、思いつくままに書き込んでいけたらと思っています。


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