【旧泉寺町】
香林寺は、旧泉寺町の忍者寺で有名な妙立寺の並び(徒歩2分)、六斗の広見の少し手前にある「願掛け寺」として知られる禅寺です。歴代のご住職は病気や悩みに苦しむ人々を本堂左に安置される霊薬不動尊のお力を借りてお救いなさったといわれています。ご本尊は「釈迦無尼仏」です。
(香林寺)
(門前の案内板)
堂内には地蔵菩薩も安置され「お子抱き地蔵」と呼ばれ、安産、子授け、子供に関する願い事を叶えるために今も多くの人が参拝されます。子供を思う慈悲に満ちたお地蔵さまで、お腹あたりに小さな地蔵さんが乗っています。お参りするときは「おん かかかびさんまえに そわか」と唱えるとあなたをお守り下さるのだそうです。
お座敷には、人間国宝の友禅作家木村雨山が、戦時中、お子様と2年間この寺に停泊し、願掛けが叶ったお礼にと、当時、描かれた肉筆の色紙をお礼に残され、その作品の花鳥風月80点の短冊、色紙が壁一面に飾れています。
座敷の奥から庭を見ると、ご住職が名づけた、願掛けが叶う「幸福の道」がある庭が見渡せます。願掛けには”たすき”にお願い事を書き、たすきを持って「幸福の道」を右回りで2回まわり、3回目に、自分の干支の前に行き、たすきを掛けます。
(白不動)
「幸福の道」には、十二支像の他、白不動(開運不動明王)が安置され、最後に白不動さんで祈願すると願いが叶い、相手がいる場合はそのお相手の干支にお参りするとよいのだそうです。
(干支の像にたすきを掛けます。)
(干支の像には、恋愛や結婚祈願、健康祈願、合格祈願などの願いを書いた色とりどりのタスキがたくさん掛けられています。また「幸福の道」に沿って「十六羅漢像」が安置されています。目があった羅漢さんが、何時までも、あなたを見守っていただける羅漢さんだといわれています。)
(庭内の羅漢さん)
はじめてお参りする方は、入口横に受付がありますので、こちらで、願掛けの方法や、お話をお聞き下さい。お申込みは、参拝料500円(中学生以下400円)です。
(名月庭の一角)
こちらの神照山香林寺の歴史は慶安4年(1651)加賀藩士の青木五兵衛が加賀藩主3代前田利常公に建立を願いでて長岩和尚が開山されたといわれています。利常公の恩に報いるため御影堂を作り利常公の位牌を安置し、青木氏の家伝の菅原道真公の画像を納めたといわれていますが、後に火災により消失、現在の本堂は江戸時代末期に建てられたものだそうです。
(青木五兵衛は、青木新兵衛芳斎の女婿?)
≪香林寺の四季≫
春(4月下旬~5月上旬):深紅の峨山霧島ツツジ・・・。
(3月上旬~5月下旬):紅花常磐万作・・・。
夏(8月下旬):不動祭(キリコの幻想的な世界)
秋(9月下旬~10月上旬):白い彼岸花の群生及びピンクの犬サフランの群生・・・。
冬(12月下旬~2月下旬):庭一面の静寂な銀世界
参考資料:願掛け寺不動尊香林寺パンフレットなど