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金沢らしさがいっぱい!!本多町界隈

【広坂→茜屋橋→里見町→鞍月用水→鈴木大拙館→金沢霊澤】
あの金沢21世紀美術館や鈴木大拙館を訪ね、藩政期の惣構の遺構、武家屋敷跡、植生が“縄文時代“を感じさせる本多の森と滝を見上げて登る崖地。5万石の加賀藩重臣本多家の屋敷跡に建つ石川県立美術館や歴史博物館、そして、金沢の地名の由来を秘めた金城霊澤まで、たった2時間、金沢の今と昔、歴史と文化に触れる散策コースです。


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(公園のような美術館・金沢21世紀美術館)


≪金沢21世紀美術館≫
”古いものと新しいものが共存する金沢“といわれる切っ掛けとなった金沢21世紀美術館も計画された平成7年(1995)当時、国内では、公的助成が削減され、「冬の時代」を迎えている美術館が多いなか、市立の美術館(金沢21世紀美術館)を新しく作ることに対し厳しい目が注がれました。


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(金沢21世紀美術館)


保守的で伝統を重んじる金沢では、現代アートを標榜する美術館の創設に多くの市民が抵抗を示します。それを受けてオープンを前に全国の現代アートの専門家が集まり、また、心ある市民、前市長らの熱意と説得がやがて賛意を得、9年の歳月をへて現代アートが世界から収集され平成16年(2004)10月9日オープンしました。


その後も金沢の工芸やデザインは刺激を受け活性化、また、新しいものを生み出す土壌を育成するのだという市民の共通認識が共鳴しあい、今に繋がっています。最近の集客力は兼六園に迫る勢いですが、難産の末、オープンに漕ぎ着けたことを忘れてはならない・・・。

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(金沢21世紀美と知事公舎の間の西外惣構)


≪西外惣構と柿木畠≫
西外惣構は、今の金沢21世紀美術館と知事公舎の間から始まります。はじめは空堀でしたが辰巳用水の開削により、水が引かれ、今の柿木畠広見(厩橋)で、鞍月用水と合流します。


(柿木畠は藩政期からある通称。火除け地に植えられた柿の木に因んで付けられたもので、万葉集で有名な歌人「柿本人麻呂」をもじったものらしく「柿の木のもとでは火が止まる」という駄洒落から、火除け地に柿の木を植えたことによるものと思われます。近年、植えられた柿木に、今、たわわに実をつけています。)

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西外惣構の遺構)
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(柿木畠からあかねや橋へ)

≪茜屋橋(あかねや橋)≫
茜屋橋は、染物師茜屋理右衛門が延宝2年(1674)に5代藩主前田綱紀公に招かれ、金沢に移り、今の竪町近くに住み、鞍月用水で茜染に工夫をこらし、地元の染物師山崎藤右衛門・龜甲屋與助・黒梅屋治左衞門と協力し型付けの技術を完成させました。享保5年に死去します。但馬(兵庫県)の出身で、この「あかねや橋」はその名残だといいます。


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(あかねや橋)

≪里見町≫
藩政期、加賀藩士・里見氏の屋敷があったことから、明治に入り「里見町」の名がついたといわれ、敷地を囲む土塀や、豊かな前庭の緑、その奥に控える母屋の大屋根など、かつて武士が暮らした町の特徴をよく留めています。


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(里見町)


(武田秀平)
友月と号して木彫は優れ、巽御殿の謁見の間の欄間は有名ですが、幕末の加賀藩の武士で木彫に留まらず九谷焼の陶工です。姫路藩(兵庫県)藩士花井四郎兵衛の11男で、名は信興、陶号は民山。文化11年(1814)加賀(金沢)藩に仕え、この町に住みました。御細工方と金山主付を勤め、盆石、書画など多種多芸で知られています。


マルチな遠所者、武田秀平
http://ameblo.jp/kanazawa-saihakken/entry-12010082463.html



≪鞍月用水≫
鞍月用水は、藩政初期まで、犀川は本流と今の鞍月用水の取入口辺りから分かれた支流からなり、支流は香林坊橋、木倉町、旧塩川町、旧下伝馬町、旧元車町へ流れ、新大豆田町辺りで再び一筋になり流れていました。


(当時、今の竪町、河原町、片町は、犀川の中州で、鞍月用水側の流れは香林坊橋(~大豆田町)まで人間が開削した用水ではなく自然河川でした。寛永の頃に洪水が起ると水没した中州を埋め立て、支流は鞍月用水に整備され今のような犀川になります。)


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(鞍月用水)


牛右衛門橋からあかねや橋(鞍月用水②)
http://ameblo.jp/kanazawa-saihakken/entry-11814781550.html



≪油車≫
行灯や灯明の藩政期、油屋は重要な商売で、この辺りには、かなりの油屋が水車を構えていたと思われます。油屋としては大正初期まで水車を使って菜種油をしぼっていたそうですが、水車は、油屋だけではなく製粉や精米にも使われ、大正の頃まで3つや4つの水車が回っていたそうです。しかし、電力に押され昭和15、6年を最後に水車は消えてしまったそうです。

(昭和50年頃まで水車があったという知人の投稿がありました。)


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(油車)


≪牛右衛門橋≫
この橋の近くに藩士岩谷牛右衛門屋敷跡が有ったことから牛右衛門橋といわれたそうですが、この鞍月用水が西外惣構の堀に繫がるため、重要な橋として橋番人が居たといいます。


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(牛右衛門橋)
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(牛右衛門橋袂の仮称金沢町家情報館・改築中)


(茨木町)
茨木左大夫(2500石)の屋敷跡です。元々茨木家は仙石町(現四高記念公園のアトリオ側)にありました。宝暦9年(1759)の大火により御用地(火除地)として上地になり、その替地としてその年に「奥村主水請地上地」である郊外の田町(約3000坪・現天神町)と火除町(約1700坪・現暁町)が提示されますが、「相望不申候」と断り、宝暦10年(1760)「竪町筋本多遠江守請地之内上ケ地」(約900坪・現在地)を替地としました。これが「茨木町」の町名の由来です。


(茨木家の知行当たりの歩数は750坪なので、約150坪は本来請地となり、地子銀を払わなくてはならないのですが、御用地の替地のため、先例により請地ではなく拝領地扱いとなったのだといわれていいます。ゴネ得?)


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(旧茨木町)


≪鈴木大拙館≫
金沢が生んだ仏教哲学者・鈴木大拙の考えや足跡を広く国内外の人々に伝えることにより、大拙についての理解を深めるとともに、来館者自らが思索する場として利用することを目的に開設されました。


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(鈴木大拙館)
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(鈴木大拙館から入れる本多家所縁の松風閣庭園)


ほっと石川研修“鈴木大拙館と本多町界隈”
http://ameblo.jp/kanazawa-saihakken/entry-11532954534.html


(緑の小径)
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藩政期の本多家中屋敷裏の崖地)
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(緑の小径を過ぎると中村邸が・・・。)



≪中村記念美術館≫
金沢の旧家中村家収集の茶道具を主に近世絵画、古九谷、中国陶磁、金沢の伝統工芸など、重文5点を筆頭に1000点を所蔵。企画展、茶会、聞香席の開催、友の会では講座、旅行など多彩な行事を開催。本館呈茶席では茶菓を提供しています。



金沢市立中村記念美術館-公益財団法人金沢文化振興財団
www.kanazawa-museum.jp/nakamura/


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(金沢市立中村記念美術館)


(美術の小径)
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(辰巳用水の分流が滝)
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(滝の水を利用した発電)


≪石川県立美術館≫
国宝色絵雉香炉や古九谷の名品など加賀藩ゆかりの古美術品と、石川の作家を中心とする現代の油彩画・日本画・彫刻・工芸品を常設展示する地方色豊かな美術館です。藩政期は5万石の加賀藩重臣本多家の屋敷があり、更にさかのぼれば一向一揆の頃、石浦主水の砦で、主水亡き後、一向一揆の首領山本若狭守家芸が拠点としたと伝えられています。


石川県立美術館
www.ishibi.pref.ishikawa.jp/sp/


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(石川県立美術館)


≪石川県立歴史博物館≫
石川県立歴史博物館は、平成27年3月のリニューアルオープンに際し、併設の加賀本多博物館とともに「いしかわ赤レンガミュージアム」の愛称で呼ばれるようになりました。常設展示は、豊富な実物資料や模型により、原始・古代から近現代までの石川県の歴史について知ることができ、実際に使用されていた民家を移築復元した民俗展示室や、近世から近代の科学技術について紹介した展示室も見どころです。


石川県立歴史博物館
www.ishikawa-rekihaku.jp/


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(石川県立歴史博物館)


≪金城霊澤≫
金城霊澤は、千年前の伝説です。この沢は芋掘藤五郎が芋を洗っていると砂金が見つかり長者となったという話で、この沢は「金洗いの沢」と呼ばれるようになり、これが「金沢」地名となったと伝えられています。今の宝形造の覆屋は12代藩主斉広が整備したもので、水は枯れることなく、今もこんこんと湧き出ています。1月大寒の寒糊炊きや6月百万石まつり茶会のお水取りなどが恒例行事となっています。

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(金城霊澤)


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約2時間、金沢の今と昔、歴史と文化に触れる散策コースです。


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