【金沢市橋場町】
北陸新幹線が開業して半年、金沢への観光客が増加「予約が取れない、取れても料金がすごく高い」といった声が高まっているそうです。シルバーウイークでは、安さが売りのはずのビジネスホテルでシングルルーム一泊64,000円(食事なし)というのもあったと聞きます。
(金沢駅)
かき入れ時の値上がりは観光地に共通で、意思決定をしないことで、より多くの利益を得る機会を逃すという、いかにも正当は商行為だと機会利益の損失と言い募るもので、東京や京都でも普段6,000円台の部屋が20,000円台後半~30,000円台となる例がみられるそうですが、動員数や販売数が2倍増とか3倍という新幹線効果を背景に金沢エリアの強気がもろに出てきたのでしょうか。
金沢は宿が高いというイメージが広がれば、観光客に敬遠されてしまう。ホテル数の急増は望めないため「まずは観光関係団体や行政が適正価格での提供をホテル側に求めてはどうか」という声もきかれますが、ここにきて、あまり聞いたことのない「シェア型複合ホテル」出現するそうでうす。
(発地のチラシ)
[HATCHI=発地]は、地方都市の老朽化したオフィスビル等を用途変更しリノベーションを施し、宿泊施設、飲食店、シェアスペース、店舗等で構成する「シェア型複合ホテル」に再生し、企画からプロデュース、運営事業までを手がける新規事業で全国に先駆け、金沢・橋場町の地上4階、地下1階の築49年の遊休ビルに来年3月にオープンします。
「日本の未来が宿る場。をつくる」をコンセプトに、個室の他に、いままでの宿泊施設にはなかった3段ベッドのシェアスペースが設けられる「シェア型複合ホテル」は、単に空間をシェアするだけでなく、地域の資源や魅力的なコンテンツ、価値を再発掘し、そこで活動する人、アイデアや知識、ライフスタイルや価値観もシェアし、地域内外の多様な人々が集まり交流する場として、地域の活性化に目指すそうです。
先日、リノベーション前のスケルトン状態の建物で、トークとワークショップが開催され知人に誘われて参加しました。もちろん、その日のトークで得た知識以外は、全く分かっていなかったのですが、成り行きでワークショップにも参加させて頂きました。
事業主は、東京でリノベーションを手がける株式会社リビタという会社で、これまでの事業で培ったリノベーションノウハウ、シェアの概念、コミュニティ醸成の企画力や運営ノウハウを活かし、既存の事業領域を超えた新しい事業の柱を構築し、宿泊施設と付帯する飲食や物販の運営事業を付加するそうです。
(昔このビル地下にあった飲食店の看板・何十年も前「おでんや」に来たネ。)
また、ホテル内のスペースを利用してマーケットや学びのスペース、レコードの交換会、町の料理人や、素人バーテンなどによるイベント、北陸案内や諸々の展示など、また、シェアするのはスペースだけではなく、企画段階から地元の人とのシェアの場を作ことで北陸・石川・金沢ならではの資源や魅力的なコンテンツを再発掘し、化学反応を起こし新たな価値を生みだし、地域における基点・架け橋となり、地域価値の向上の原動力を目指すそうです。