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黒部①生地の湧き水

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【黒部市生地】
観光ボランティアガイド北陸大会も今年で5年目。10月15日、富山県の黒部市で開催され参加しました。大会のセレモニーや各地の発表を終え、午後は地元の観光ボランティアガイドの案内で生地の町歩きをしました。お天気は上々、ガイドさんの細やかな気遣いと、分かりやすく興味をそそるお話に、初めて訪れた街なのに、どこか昔歩いた町のような気がして、なぜか懐かしさを感じ時間も忘れて楽しみました。



(海と山の町黒部市生地)


生地の町では、北アルプスの山々から流れ下る黒部川の水は地下水となり、あちこちで清らかな湧き水は「清水(しょうず)」と呼ばれ、昔から生地の人々の飲み水や炊事、洗濯などに使われ、今も約750ヶ所の自噴の井戸があり、いたるところで水が湧いているそうです。






(清水の町)


現在、生地辺りには20ヶ所の“湧水スポット”があり、水量や水質、味わいはそれぞれ異なり、水温は1年を通じてほぼ11℃前後で適度なミネラルを含んでいるといいます。また、井戸の深度によって水の味が違うというので、何ヶ所か飲み歩きました。味覚音痴の私にはその違いは分かりませんが、でも、米コ?の団子を水で晒し、きな粉をまぶした差し入に、美味しさブラスαとおもてなしの心が感しられ、うれしくなりました。


きな粉のお団子)

当日は、好天に恵まれ、懐かしい雰囲気がただよう生地の町から、冠雪がまぶしい北アルプスの白馬岳(2,932m)や鑓ヶ岳(2,903m)、そして、初冠雪前ですが堂々とした僧ヶ岳(1,855m)が見られ、私はシャッターチャンスに追われ、ガイドが一番嫌がる列を乱し、分かっていながら、列から離れたり、遅れたりの町歩きをしてしまい失礼をしてしまいました。お詫びいたします。




(清水でお団子を晒す)

水と云えばお酒です。下の写真の井戸は明治20年(1887)頃、岩瀬家が岩瀬酒造といっていた時代からこの場所にあり、昭和の初め頃から「皇国晴酒造」という名前に変わり、昭和40年代には、皇国晴の「生一本(きいっぽん)」というお酒が富山の銘酒として知られるようになります。コマソンの「黒部生まれのうまい酒♪」がテレビに流れ一躍知名度が高くなったそうです。



(岩瀬家の清水)


(今、有名な「幻の瀧」が生まれたのは昭和59年(1984)頃で、お米と麹(こうじ)と水だけでつくる純米酒にこだわって開発されたそうです。黒部川の源流に近いところにある滝から名前をとったそうですが、雄大な黒部峡谷の自然や、流れ落ちる清冽な水をイメージするとかで、今回、酒蔵の清水を飲みに訪れましたが、この「幻の瀧」が出てきて、もう一杯がもう一杯になり二杯も飲んでしまいました。)



(幻の瀧)


この酒倉のご自慢は、言うまでもなくこの水です。「名水」が自噴する井戸を敷地内に持っている酒蔵はそんなにはありません。酒米は、いろいろ使われているそうですが、最近は、富山県で開発された「富の香(とみのかおり)」のほかに、「コシヒカリ」や「てんこもり」とかも使っているそうで、酒は生き物が作用するもの、水や空気も含めて蔵との相性もあり、こちらの蔵で、常に研究が続けられているそうです。



(岩瀬家の酒蔵)


「幻の瀧」は、懇親会の席にも出され、すっきりとした味わいで、飲み口はさっぱりと、ほんのり残る後味もいいので、すっかり嵌って、ビールを早めにやめて、意地汚く煽っていました。


(懇親会)

今回は、生地の「水」と「お酒」の話でしたが、次回はガイドさんから聞いた歴史、港のことやお魚の話にします。



(つづく)


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