【金沢・湯涌】
平成14年(2002)に発足した「ほっと石川観光ボランティアガイド連絡協議会」は、県内24の観光ボランティアガイド団体が加盟しています。各団体は、お互いの自主性を尊重しながら連携し情報交換やガイド能力の向上のため各地持ち回りで合同研修会を実施しています。今回は金沢が担当で湯涌が開催地ということで、金沢の「まいどさん」がガイドを務めることになり私を含め4人が参加させて頂きました。
参加者は輪島市から加賀市まで約100人。予想外に金沢市のガイドが多く約半数。北陸新幹線開通でお客様のニーズが見込まれることから、キャリアアップのために参加されたのか、新緑の山里の散策も兼ねて、メモを取るなど熱心に勉強されていました。
(金沢への観光客は、北陸新幹線開通前より、お客様が増え有名なところに集中していますが、その反面、マニアックなお客様も多くなり、深い知識が要求される場面や地元の人でも余り行か無いところが求められるようになりました。因みに観光ボランティアガイドの依頼は、昨年度は約2倍、一年過ぎた最近でも一昨年の約1,5倍と好調です。)
湯涌温泉は、金沢から車で20分ぐらいのところで、開湯は約1300年前という古い温泉ですが、藩政期には藩主前田家の湯治場で藩からの補助もあったとか、また、農民の農閑期の楽しみとして、町民の病気の治癒のための湯治場として年間約1万人の浴客があったといわれています。
(散策前の集合風景)
幕末には、温泉が干し上りますが、4,2mぐらい掘ったらお湯が出て来たといいます。最近ではアニメの「花咲くいろは」の聖地として、祭りの日、初年度は約5千人でしたが、昨年10月の第5回「ぼんぼり祭り」では1万数千人の若者が押し寄せたそうです。
(「花咲くいろは」金沢市に隣接する富山県南砺市に本社を構えるアニメ制作会社ピーエーワークスが制作し、2011年に放送されたテレビアニメや劇場版が2013年に公開され、舞台である「湯乃鷺温泉(ゆのさぎおんせん)」のアニメの背景が湯涌の温泉街が描かれています。放送後、作中の「ぼんぼり祭り」が実際のイベントとして行われるようになりました。)
湯涌温泉の昔々
http://ameblo.jp/kanazawa-saihakken/entry-11127081664.html
湯涌温泉の奇蹟!!
http://ameblo.jp/kanazawa-saihakken/entry-11124442117.html
湯涌温泉は、町の真ん中の小高い丘には「ぼんぼり祭り」でお札を奉納する湯涌稲荷神社や薬師堂、山の方に行くと祭りのメインイベントでお札を焚きあげる玉泉湖があります。この玉泉湖を巡る散歩道には、冬、1月の最終日曜日に雪を詰め、6月の最終日曜日の氷室開きがおこなわれる藁葺きの氷室があります。
(氷室は、藩政時代、夏、涼をとるため、冬に降った雪を詰めて置くために設けられた小屋で、旧暦の6月1日に、金沢から江戸の将軍に届けられたというもので、その日に因み、昔から金沢では夏負けしないように食べたと言う「氷室まんじゅう」が今でも暑気払いとして食べています。)
湯涌温泉の魅力は、やっぱり山懐のひなびた風情が今も残る温泉町で、華やかさはありませんが、昼間も楽しめる藩政期の建物を集めた江戸村や大正時代に詩人で画家の竹久夢二が恋人と湯治にきて、後に「心の故郷」といい、ここに画室と言ったことなどが縁で造られた「金沢湯涌夢二館」があり、その他にも、豊な自然と静かで古く落ち着いた雰囲気が売りです。
金沢湯涌夢二館―公益財団法人金沢文化振興財団
http://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0ahUKEwjr2dDwy_vMAhXHhaYKHWGhAlwQFggcMAA&url=http%3A%2F%2Fwww.kanazawa-museum.jp%2Fyumeji%2F&usg=AFQjCNGicQtI-xHtUbMqONob2Hf63a2_4g&sig2=B5tp8ww_TJTiIUbIOo3O0A
(金沢湯涌江戸村研修)