【梅の橋→中の橋】
3軒も!!とはいっても、粋な話じゃなくて、土曜日のまっ昼間、“押寿し作り”と“蒔絵体験”そして“一ヶ月遅れの金沢のお雛まつり”の体験三昧の2時間ちょっと、余韻が残る味わいあるクリツーの体験ツアーでした。
(クリツーとは、金沢クリエイティヴ・ツーリズムの略)
(押寿し体験)
1軒目は、ひがし茶屋街の「金澤寿し」の2階。今月開店した金沢の家庭に昔から伝わる“お祭りの押寿し”を一寸アレンジしたもので、丸い押寿しの型に青い笹を8枚敷いて、寿し米を万遍なく広げ、その上に、鯖や鮭などの定番の具のほかに、乾燥した甘海老や佃煮、五郎島の薩摩芋、椎茸、加賀れんこんなど地元の食材や錦糸卵、でんぶ、紺のりなどをのせ、しばらく重しをして、丸い型で器の端に4本の竹の棒を2本ずつ上下し4箇所輪ゴム締めて出来上りです。
(金沢建築訪問vol,6の体験用のチラシ)
当日の参加者は10人限定で、ご夫婦もいらっしって、旦那様は、慣れない手付きでしたが、ご自分で彩りを考えながら具を並べていらっしゃいました。十人十色といいますが、30分もすると彩り豊かでそれぞれが微妙に違う手作りの押寿しが一丁上がりでした。
(ひがし茶屋街には、現在50軒の店舗が有りますが、聞いたところによると平成元年には5店舗だったそうです。)
(ひがし茶屋街花嫁道中)
お店を出ると、最近、ちょくちょく出くわす、茶屋街の大通りで花嫁道中の真っ最中。素敵な光景に皆さんと野次馬に乗り、しばし道中見物をしました。今日は、少し肌寒いもののお天気もよく土曜日でも有り、人出も上々の道中日和でした。
(蒔絵体験)
(蒔絵体験の照乃家さん)
2軒目は、主計町の“照乃家さん”の2階。オリジナル蒔絵万年筆で有名な蒔絵師の田村一舟さんの指導で、朱塗りの杯に蒔絵を施す体験でした。皆さん、プロ用の細い絵筆で、時節柄”桜と花びら”とか、漆器の定番“うさぎ”のデザインなど、好きな模様を選んで描いたあと、その上に貝や銀の粒を張り、銀粉を蒔きました。体験では、一般の人は漆にかぶれるので、ウレタンとかの“漆もどき”を使うそうです。
(お土産になった金華糖)
最後は、同じ主計町の“土家さん”の2階。大きなひな壇に3種類のお雛さんが並んでいました。昔から金沢ではお雛さまに“金華糖”と“すきみだら”をお供えしますが、そんな“金華糖”や“すきみだら”にまつわる奥様の昔話を聞きながら、いける口は、能登の“濁り酒”を車の人は甘酒で乾杯、1軒目で作った“押寿し”を肴に、ちょっとだけ昼酒を楽しみました。女性の方には金華糖のお土産付きの至れり尽くせりの素敵な体験ツアーになりました。お世話のなった皆様ありがとうございました。
(主計町の土家さんでは、知る人ぞ知る横笛奏者“籐舎眞依さん“のおとうさんのお店です。2年後の新幹線金沢開通に備えて、“横笛”のイベントを常時開催する計画を立てているとか・・・。)