【柿木畠→21世紀ロード柿木畠】
今年も、柿木畠では、盛大に第12回柿木畠「水掛けまつり」が8月5日(日) に開催されたそうです。今年は見物に行けなかったので、聞けば参加者一丸になり「水掛け神輿」担ぎ、「柿木畠(カキ)」と「活気(カッキ)」を掛けた“カッキー、カッキー、カッキーナ”の掛け声とともに、いつもの石浦神社から勇壮に街を練り歩き「商売繁盛、無病息災、家内安全」を祈願し、沿道のあちこちから水を掛けられ盛り上がっていたとか・・・。
(水かけ神輿・石浦神社)
平成18年(2006)手探りでスタートした 「水掛け神輿」でしたが、最近では留学生神輿も加わり、本神輿、女神輿、そして街の活性化に協力する企業神輿も出て「水掛け神輿」は人気を呼び、見ている側にも元気が出るお祭りとして、毎年楽しみにしている柿木畠の夏の人気イベントとしてすっかり定着している様子です。
(企業神輿)
(町にひらめく水掛け神輿の幟)
(第12回の水掛け神輿のポスター)
かって、この柿木畠一帯は、藩政初期火除地として柿の木が多く植栽されていた防火の町としての歴史があり、そのコトに因み 「水掛け神輿」を実施することになり、柿木畠振興会には神輿がなかったため、振興会の会員たちが一から手作りで仕上げお手製神輿を準備し、平成18年(2006)10月の 「柿まつり」に際して、記念すべき第1回の「水掛けまつり」 が行われたそうです。
(「柿まつり」は、平成5年(1993)から柿木畠の伝統芸能である「柿木太鼓」を復活し、秋に商店街の定番イベントとして開催しています。平成22年(2010)には、新しい要素をプラスし、誰でも好きなカレーを商店街の各飲食店が特色を出して提供する 「カレー博in柿木畠」を企画し、平成29年(2017)には、会場を金沢市役所庁舎前に移し、柿木畠人気の和、洋、中華、多国籍料理店が、心を込めてこの日だけの特製カレーを作ります。 今年(2018)も、9月30日に金沢市役所庁舎前で開催されます。)
(青い線の内が復活した柿木畠)
平成15年(2003)10月1日、金沢の町名復活5番目の町として、昭和39年と41年の町名変更で広坂1丁目と片町1丁目と呼ばれていた旧上下柿木畠の一部が町名復活で「柿木畠」と呼ばれるようになり、その1年後の平成16年(2004)10月9日に開館した広坂1丁目の金沢21世紀美術館とも連携し、美術館入館者を対象としたサービスの開始や美術館と柿木畠商店街の情報を一体化したオリジナルマップを作成するなど、美術館の訪問者が、柿木畠にあふれ、気軽に食事や買い物が楽しめるようになり、最近では行列の出来る有名店も出現しています。
(商店街)
この町は、広坂の金沢21世紀美術館と金沢市役所に挟まれた通りを進み、金沢市役所裏に今も残る西外惣構堀を右に曲がると柿木畠商店街があります。この商店街は飲食店が多いのが特徴で、おでん・寿司・居酒屋・蕎麦といった和食だけでなく、中国料理、フランス料理、スペイン料理、イタリア料理、韓国料理と国際色豊で、金沢21世紀美術館のお膝元、外国人観光客が多く訪れます。
(柿木畠商店街地図)
(柿木畠は藩政初期からある町名で、まちの真ん中で西外惣構堀と鞍月用水が合流し、香林坊橋から長町川岸を流れ、昔は、中央小学校辺りで二方に流れ、一方は升形から浅野川に至る流れは西外惣構堀で、もう一方は鞍月方面に流れ灌漑用水として今も健在です。)
参考ブログ
あかねや橋から香林坊橋まで《鞍月用水③》
https://ameblo.jp/kanazawa-saihakken/entry-11820372014.html
(柿木畠復活を契機に植えられた柿の木)
今の柿木畠は、旧柿木畠では由緒ある柿の木の姿が見られなかったのですが、柿木畠復活を契機に、地元商店街は、「柿の木」を町まちの木として、町内の各所に植え、まちの緑を演出しています。なお、平成15年(2003)10月1日に、金沢市の旧町名復活運動により広坂一丁目の一部だけが柿木畠として復活し、昭和39年に片町1丁目だったところは、そのまま片町1丁目ですが、町内会は変わらず上柿木畠町会、下柿木畠町会で、商店街は名称柿木畠振興会として連帯しています。
(つづく)
参考文献:「金沢・柿木畠」柿木畠振興会 平成4年発行ほか