【金沢市・金沢城二の丸】
私が二の丸御殿を意識したのは、“観光ボランティアガイドまいどさん”の一員になり1ヶ月、にわかに郷土愛に目覚めますが、一向にガイドの出番がなく同期と勉強会を計画していた頃でした。当時、地元の北國新聞の紙面には、「百年後の国宝を作ろうキャンペーン」のパブリシティの2面ぶち抜きのページが立て続けに掲載され、今もそうですが、金沢城や郷土の歴史に関する講演会や探訪会が開催され、当時、私たちは欠かさず参加していました。そして、そのキャンペーンが目指す究極の目標は「金沢城二の丸御殿」の復元で、やがて感化され、そう時間が経っていないのに、私の思いも「金沢城二の丸御殿」が本命になっていました。
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(調査中の二の丸御殿跡)
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(文化年間の二の丸御殿の図)
あれから17年、今年7月18日に金沢城公園「第三期整備計画」の鼠多門、鼠多門橋が完成し、いよいよ本命の二の丸御殿の本格的な発掘と調査がスタートしたのを機会に、PCでは、当時のことを伝える記事は余り紹介されていませんので、この際、集めた史料などを再度読み返し思いつくまま、何回になるか分かりませんが綴ってみることにします。
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(百年後の国宝を作ろうキャンペーンの北國新聞バブリシティー紙面の一部)
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(調査中の二の丸御殿跡)
「百年後の国宝を作ろうキャンペーン」
石川ならではの伝統と技を駆使し、後世に誇り得る「日本の国宝」をつくることを目指す県民運動。平成6年(1994)に作家の堺屋太一氏が提唱して始まり、今年で10年目を迎えた。キャンペーンの目標は、県民投票などを経て、「金沢城二の丸御殿の復元」と「前田家・尊経閣文庫の金沢への里帰り」の二点に集約される。一昨年の夏、金沢城二の丸にあった「菱櫓」「五十間長屋」「橋爪門続櫓」などが復元され、金沢城の新しいシンポルが誕生した。これらの建築物は、金沢城最大の建物であった「二の丸御殿」を防御するための設けられたものである。「二の丸御殿」は現代で言えば「県庁舎」と「知事公舎」、さらに、迎賓館としての機能を併せ持った建物だった。城の中枢であった「二の丸御殿」を復元してこそ、金沢城に命が吹きこまれると言えよう。
(上記は、17年前の平成15年(2003)6月24日の北國新聞のパブリシティページ「絵図で歩く二の丸御殿」に書かれています。翌平成16年(2004)より、”めざそう!世界遺産”白山、兼六園を世界にのキャンペーンの記事が北國新聞紙面を賑わいだします。)
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(百年後の国宝を作ろうキャンペーンの研修旅行レポート)
金沢城公園整備計画の27年
金沢城公園では、平成8年(1996)に金沢大学跡地を取得し、これ以降の10年間を「第一期整備計画」と位置付け、都心部に残された緑を保全しながら、江戸時代後期の城郭の地割りを基に、史実を尊重し、整備を進めてきました。江戸後期のシンボル的建物でもあった菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓等の復元整備を進め、園路・広場・修景植栽など公園としての基盤を整え、平成13年(2001)の全国都市緑化フェア開催に合わせ開園しました。
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(復元された河北門と調査中平成16年元旦の北國新聞の記事)
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平成17年(2005)度からは「第二期整備」に着手し、「金沢城三御門の河北門、いもり堀」を平成22年(2010)4月に、「橋爪門、玉泉院丸庭園」の復元を平成27年(2015)3月に完成し、北陸新幹線の金沢開業とともに「第二期整備」事業が完了します。
(その間、平成20年(2008)には、念願の国の史跡に指定され、貴重な文化遺産と良好な緑を保全しながら、江戸後期の城郭の地割りを基に、史実を尊重して公園を整備されました。)
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(金沢駅)
金沢城公園「第三期整備計画」の策定は、北陸新幹線の金沢開業とともに、二期20年にわたる金沢城公園の整備は大きな節目を迎え、国の史跡としての価値と魅力の更なる向上を図るため、平成27年(2015)12月に「第三期整備計画」を策定し、これに基づく新たな整備に取り組みます。
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(鶴の丸休憩館より橋爪門続櫓)
「第三期整備計画」の「鶴の丸休憩館一帯の再整備」は、平成29年(2017)4月に完成、今年令和2年(2020)7月18日、「鼠多門・鼠多門橋」の復元整備が完成しました。
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(加賀百万石回遊ルートの一部)
(「鼠多門・鼠多門橋」は、城の外周部にあり、復元により、魅力ある城下町の景観の創出と、長町の武家屋敷から国道157号の結節点に情報発信拠点金沢中央観光案内所へ経て、尾山神社、鼠多門橋、鼠多門、玉泉院丸、石川門、兼六園、本多の森公園に至る加賀藩ゆかりの歴史的な「加賀百万石回遊ルート」がつながりました。)
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そして、今年7月、長期構想「金沢城公園の整備」の中で、ついに「二の丸御殿の総合的な調査研究」に取り組むことになります。
(金沢城の中核をなす二の丸御殿の復元は、平成19年(2007)9月19日の石川県議会において谷本知事が「絵図、文献資料の解読に一定期間が必要であり、現時点では復元は困難(要旨)」との考えを示していましたが、平成30年(2018)に専門の学識者で構成された調査検討委員会を設置し、絵図や文献、古写真等の史料をもとに復元の可能性について調査検討を行い、令和2年度は、復元整備の基本方針の策定や埋蔵文化財の発掘調査など、復元を目指した取り組みを進めています。)
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(つづく)
参考資料:石川県庁ホームページ・北國新聞など